47都道府県のオススメ日本酒(2021年版)

はじめに

お酒好きの友人が書いたブログ「47都道府県それぞれで一番好きな日本酒」に触発されたので、造詣の深さでは彼の足元にも及ばないことは十分自覚しつつ、僕も書いてみようと思います。 (とくに断りとかは入れてないのだけど…いいよね?)

外での飲み会が無くなってしまった代わりに、ここ2年近く自室でひとり日本酒で晩酌することにハマり、「47都道府県の銘柄を飲む」ことを目標に色々買って飲んで記録もつけてきました(まだ達成していませんが)。 今の時点での各都道府県のベストをこの機会にまとめてみます。それぞれの都道府県について、「コレはオススメ!飲むべき!」とパッと思いつくところについては銘柄を書きましたが、思いつかないところや、飲んでいない県(香川と愛媛)では「保留」とさせてもらいました。 これは「その県にはうまい酒がない」という意味ではもちろんなくて、ひとえに僕自身の経験の浅さ(結局のところ、飲んだのは数多ある酒蔵・銘柄のごくごく一部にすぎない)によるものです。 また、各酒蔵のフラグシップ・ハイエンド(「純米大吟醸」のような四合瓶で¥2000以上するもの)はまったくと言っていいほど飲めていません(高級酒の味を知れば「開眼」するかもしれませんが、もう少し財力がついてからということで…)。 ここに挙げたものはエントリークラスのものがほとんどで、スタバの新作2〜3杯分の価格で四合瓶が買えます。 それから、何よりあくまでも僕自身の好み(香りの良い、やや控えめの甘口)で選んだものなので、みなさんのお口に合うか否かは保証致しかねます…というのが正直なところですが、居酒屋や旅先で飲むお酒を選ぶ際に軽く参考にしてもらえると嬉しいです。

北海道・東北地方

東北のお酒は東京でも比較的手に入りやすいと思います。

・北海道:千歳鶴 純米酒吟風(札幌市)

まだ日本酒にハマる前に北海道を旅していて、札幌駅のキオスクで千歳鶴のカップ酒(おそらく普通酒)を買って特急列車の車内で飲んだのですが、サラサラとした水のような飲み口が印象的でした。とにかく飲みやすかった。 ここ最近道外への売り込みを強化し始めたようで、特に東京駅構内の某酒店でよく見かけるようになりました。「純米吟醸きたしずく」というワンランク上のモデルも美味しいですが、「吟風」のほうが僕の好みをストレートに突いてきます。

このほか、最近は「上川大雪」もよく話題になりますし、 これまであまり日本酒の産地として注目されてこなかった(と思う。米が育たなかったのが要因として大きいと思うけれど、品種改良などで克服されてきている)北海道ですが、今後化けるような予感がします。

・青森県:豊盃(ほうはい) 純米吟醸(弘前市)

東京の行きつけの酒屋さんがプッシュしている銘柄で、たしかに美味しかったです。「豊盃」の他の商品も飲んでみたいと思ってます。

・岩手県:AKABU 純米酒(盛岡市)

大槌町にあった酒蔵を東日本大震災の津波で失うも、2013年に盛岡に再建。若い人たちが中心になって(蔵人の平均年齢は20代とのこと)頑張っているということです。 普通の純米酒を飲みましたが、フレッシュな味わいがとても良かったです。今度は生酒を飲んでみたい。

・宮城県:萩の鶴 メガネ専用(栗原市)

味も良い(結構酸っぱいけど)のですけれど、どちらかといえば商品のコンセプトが面白いのでここに入れてみました。

このほか、「伯楽星」もサッパリしていて良かった記憶。

・秋田県:新政 Colors Ecru秋田酒こまち(秋田市)

みんな大好き大人気、入手困難(困難度では上には上がいるけど)プレミア日本酒の代表格。もはや日本酒というよりは「新政」という飲みものなのでは、と言われそうな域に達している気がします。 「新政」っぽさは、比較的手に入りやすいエントリーモデルの「Colors Ecru」でも十分堪能できると思いますので、機会があればどうぞ。Ecruは飲みやすいので妹の成人祝にプレゼントしました。

このほかには、「山本」の「ど」がクセになる味わいでここ2年連続で飲んでいます。 「NEXT5」では「春霞」だけが未履修なので飲んでみたいです。全体的に秋田のお酒は澄んだ水のようにキレイなものが多くていいですね。

・山形県:保留

日本酒にハマりがけの頃に、「ラベルがカッコよかったから」という理由だけで買った「栄光富士 風刃」が超辛口で (当時は「日本酒度」とか「酸度」とかの見方を知らなかったし、見ずに選んでいた)、飲み切るのにかなり苦労した記憶。今となってはいい思い出です。

十四代飲んでみたい。(漏れ出る本音)

・福島県:七重郎 無濾過シリーズ 赤(純米吟醸)(猪苗代町)

日本全国酒どころは数あれど、「日本一酒が美味しい地域はどこか」という問いに対する僕の答えは「会津」です。 全体として、甘味旨味酸味のバランスがよく取れたレベルの高いお酒が多い印象です。写楽、会津中将、楽器正宗あたりが好きです。浜通りのお酒はよく知らないので飲んでみたいと思っているところ。

「七重郎」は、福島に住む友人のお家に泊まらせてもらったときに頂いたものです。東京では滅多に目にしない銘柄だと思います(日本橋の福島アンテナショップにはある)。 ちょっと個性的な味がするのですが、飲んだ当時(日本酒にハマる直前)はそれがすごく新鮮で、日本酒の味わいの幅広さ・奥深さみたいなものを感じ、その後ハマっていくきっかけになった思い出のお酒なのでここに挙げました。機会があれば飲んでみてください。

関東地方

意外と美酒は多いです。「灯台下暗し」かもしれません。

・茨城県:森嶋 純米大吟醸雄町(日立市)

後述する(しないかも)のですが、「雄町」という酒米で醸された日本酒が好き(いわゆる「オマチスト」。傾向として僕の好きな甘口になりやすい)なので、 「雄町」で「純米」で「大吟醸」でお値段¥1600は間違いなく「買い」だと思って選びました。とても美味しいです。

・栃木県:保留

仙禽(せんきん)」の「かぶとむし」と「大那」の純米吟醸(萌え絵ラベル)は飲みました。 美味しかったですが、もっと色々飲んでからオススメを判断したい県です。

・群馬県:流輝(るか) 純米吟醸山田錦無濾過生(藤岡市)

キレイなお酒でした。食中酒として何にでも合いそう。最近は土田酒造のお酒が気になっているので飲んでみたい。

・埼玉県:彩來(さら) 純米吟醸(上尾市)

人によっては「甘すぎる」と思うくらい甘いかもしれないですが、僕は好きです。よく冷やしてワイングラスで飲むのが良さそう。「花陽浴(はなあび)」、滅多に買えませんね… 熊谷に住む友人が愛飲している地酒「直実」は、辛口の入門としてかなり適している気がします。

・千葉県:保留

鳴海(なるか)」の「うすにごり」を飲みました。美味しかったけど甘くないタイプの濁りでした。 「寒菊」も評判がいいので飲んでみたいです。

・東京都:嘉泉(かせん) 特別純米(福生市)

サークルの仲間とよく行く大学近くの焼き鳥屋の日本酒ラインナップの中で一番好きなので。このほか、東村山の「屋守」と府中の「国府鶴」は飲んだことがあります。 多摩にはそれなりに地酒があるのに、なぜだか都心では全然目にしない…(澤乃井を除く)。

・神奈川県:残草蓬莱 純米吟醸queen(愛川町)

度数12度で甘くて美味しい。飲みやすすぎてちょっと危険な感じ。

中部地方

地元とその周辺なので色々と飲んでいます。

・新潟県:あべ 安田鳥越(柏崎市)、加賀の井 純米吟醸(糸魚川市)

新潟県は酒造がたくさんあるので2つ選定。「あべ」の「圃場別シリーズ」はラベルの写真が綺麗。「安田鳥越」は甘味酸味がよく立っているのだけれど全体としては落ち着きがあってスイスイ飲める不思議なお酒でした。 糸魚川の「加賀の井」は、2016年の大火で蔵が全焼したのを乗り越えて造り続けているのでみんなで飲んで応援しましょう。池袋東武の地下によく置いてあります。新潟らしいキレのよいお酒です。 このほか、「八海山」「越乃景虎」といった淡麗辛口はもちろん、「たかちよ」「加茂錦」「村祐」などのほんのり甘いお酒もある幅広さが新潟の面白いところだと思います。「山間」「醸す森」も美味しかったです。 新潟・長岡・越後湯沢の各駅にある「ぽんしゅ館」は地上の楽園。全国展開して…

・富山県:羽根屋 夏の純米吟醸生酒(富山市)

富山は僕の故郷なのですが、成人してから初めて帰省するときに、「飲みやすい日本酒を」と父が地元の酒屋さんと相談して選んで用意して待っててくれたのがこの「羽根屋」でした。 当時は飲み放題の居酒屋の安いアル添の味しか知らなかったので、実家で飲んでみて、同じ日本酒とは到底思えず心底驚いた記憶があります。 以来すっかり「羽根屋」のファンになり、帰省のたびに必ず飲ませてもらったし、東京の取扱店を探して購入するようにもなりました。ここ2年ほどの羽根屋の商品は限定品も含めて多分ほぼ全部飲んでいるはず。 透明感のある酒質に「羽根屋らしさ」とも言うべき独特の口当たりがあります。 四合一気に飲み干しても悪酔いしないどころか、翌朝の目覚めがいつもに増して快調になるし、風邪気味のときに飲むと治るので、羽根屋は万能薬でもあるという認識でいます。 地元限定でアル添の「富美菊」という普通酒も出しているのですが、これもメチャ旨い。来年から地元に戻りますが、「富美菊」の一升瓶とともに生きていこうと思ってます。

このほか、頑なに一升瓶でしか売らない「林」と、 レア酒としておなじみの「勝駒」あたりもオススメです。 部屋で日本酒を飲むときは大抵冷酒で(燗をつけるのが面倒なため)、室温で自然とぬるくなっていくのを楽しみつつ飲むのですが、勝駒は常温のほうが明らかに味と香りが立って美味しいです。 個人で買うのは地元でもやや難易度が高いですが、飲食店ではフツーに飲めます。 先日帰省した時には、富山ローカルCMの帝王として君臨する、 アラフォー以上の県民はみんな歌える「豪華生一本」(今もあるとは思ってなかった…地元限定流通のようです)の熱燗を飲ませてもらいました。軽やか華やかな漁師酒という感じで旨かった… 最近地元の酒屋が挙ってプッシュしているのは「千代鶴」。クリアな酒質。これも県外に出ることはほとんどないので、ご来県の折にはぜひ。 かなりクセが強いのだけれど、亡き祖父は「よしのとも」の熱燗を愛飲していました。

・石川県:宗玄 しぼりたて生原酒(珠洲市)

「宗玄」はとりあえず一度飲んでみてほしい銘柄です。濃厚な旨味が口いっぱいに広がるのでクセになります。 中でも特に「宗玄らしさ」が凝縮されている「しぼりたて生原酒」は冬の限定品で、「数少ない本物」「能登が生んだ味の芸術品」と酒蔵自ら謳う(化粧箱に書かれたアツい売り文句が好きです)一品です。 これも、初めて口にしたときはネクターピーチみたいな甘味とろみに衝撃を受けた記憶があります。以来毎年買って飲んでます。 あとは、能登半島の鉄道の廃線跡のトンネルを転用した貯蔵庫で熟成酒を作れるという企画をやっているので、いずれオーナーになりたいなと思っているところ。 加賀地域だと「吉田蔵u」シリーズは飲みやすくて、ボトルのデザインも洒落ているのでオススメ。

・福井県:保留

黒龍」は飲みましたが、「梵」「花垣」などはまだです。せっかく地元の近所の県なので、もっとしっかり色々飲んでからオススメを決めたいと思っているところ。

・山梨県:七賢 生なま純米(北杜市)

山梨はワイン、あるいはウイスキーのイメージが強いですが、水が良いので日本酒も美味しいと思います。七賢は酒質的に生酒が美味しいのではないかと(火入飲んだことないけど…)。 七賢の知名度がずば抜けている(首都圏だとコンビニでたまに見かけることもある)気がします。他の銘柄も機会があれば飲んでみたい(と言いつつ現地ではワインを飲んでしまう…)。

・長野県:渓流どむろく(須坂市)

長野駅の売店で購入して、電車に乗り込み、ホームから長野市街地がある善光寺平を一望できることで知られる姨捨(おばすて)駅で降りて見事な夜景を眺めながら啜った(当時は真冬で氷点下だった)思い出の酒。 初めて飲んだどぶろく(濁り酒)がこれで、そのあとしばらく濁り酒にハマってしまいました(日本酒にハマる前のことです)。東京だと、地酒専門店よりはチェーンの酒販店なんかでたまに見かける。

このほか飲んだことがあるのは「真澄」「水尾」「ソガペールエフィス」など。信濃の国は広大で気になっている銘柄もいっぱいある(「大信州」「信州亀齢」「黒澤」など)のでもっと色々飲んでみたいところ。

・岐阜県:Wシリーズ(飛騨市)

飛騨古川の蔵の特約店限定ラベル。酒米違いで色々なラベルで出していて、「ひだほまれ」「赤磐雄町」「高島雄町」を飲みました。2種類以上で比べて飲むと面白いと思います。いつか全種類飲んでみたい(なお一番高いやつは四合で1万円越え)。

美濃地方のお酒は飲んだことないです。「津島屋」とか、入手困難らしいですけど「射美」とか飲んでみたいですね。

・静岡県:白隠正宗 誉富士純米酒(沼津市)

僕の好みの「甘くて香り良い」とは全然方向性は違うのだけれど、たまにはこういう酒も良いよな、と思えるなにかがある酒です。 ひたすらスッキリしていてスイスイ飲めます。酒単体ではなく食中酒として刺身とかと飲むのが良さそう。

・愛知県:醸し人九平次 la maison(名古屋市)

ちょっとお高めの値段設定が多い(高いやつ飲んでみたい…)のですが、コロナ禍以降「家飲み用」と銘打って出している「la maison」シリーズ(成城石井とかクイーンズ伊勢丹みたいなところによくある)は、ちょっと安めでかなり美味しいのでオススメ。

あと評判がいいのは「二兎」。紙パックの「鬼ころし」も愛知のお酒ですけど、美味しく飲める方法をご存知の方は教えてください(震え声)。燗をつけるとか…?

近畿地方

この辺りは結構手薄です…

・三重県:zaku impression m(鈴鹿市)

ボトルがカッコよかったので購入(←こういう「ジャケ買い」みたいなことは今でもよくやります)。火入なのに微炭酸が残っていて驚きました。三重のお酒はこれしか飲んだことないのですが、オススメできます。 「作」種類多いので今後も色々と飲んでいきたいところ。

「而今」は手に入らないからなあ…(諦めの境地)。

・滋賀県:喜楽長 first(東近江市)

日本酒にハマり始めた最初期、「地酒専門店」なるものの存在を知り、足を運んで初めて買ったのがこれでした。毎年春先に出している限定品のようです。 「初心者向け」と前面に打ち出してくれているのがありがたかったです。今飲んだらどんなふうに感じるかはわかりません(あっさりしすぎていると思うかも)が、当時はとにかく美味しかった。 このお酒が口に合わなかったら、そのあと酒屋に通うことも、日本酒にますますのめり込んでいくこともなかったと思うので、転機になった酒のひとつです。

このほか「不老泉」が美味しかったです。こちらは初心者向けではないかな…

・京都府:月桂冠 THE SHOTシリーズ(京都市)

大手メーカーが最近展開し始めたシリーズで注目しています。実はまだ大吟醸しか飲んでいないのですが、ラインナップも増えているし(ついに「純米」も出てきましたね)売れ行きは好調なのでしょうか。 日本酒にハマる前は、寮の友人から飲み残しの月桂冠パック酒(1.8L、普通酒)をもらってがぶ飲みして悪酔いする…みたいなアホなことをよくやっていたものでした。 安い居酒屋の飲み放題(今となっては懐かしい)の味がするような気がして大手メーカーの製品や超メジャーな銘柄はなんとなく避けてきたのですが、よく売れているのにはそれ相応の訳あってのことなどだろうし、「王道を知る」という観点からも改めてちゃんと飲んでみても良いかな、と最近になって思うに至っています。詳しい方いらっしゃいましたら教えてください。

あとは丹後の白杉酒造が個性的なお酒をいっぱい出しているようなので注目しています。

・大阪府:秋鹿 純米無濾過原酒(能勢町)

大阪は府外に出荷している酒蔵が思いの外少ないようで、秋鹿くらいしか思い浮かびませんでした。 「秋鹿は生酒でも常温保存で、熟成させればさせるほど旨くなる」という店主の言葉を信じて(ラベルにも思い切り「要冷蔵」と書いてある)、ここ半年ほど自室の机の下の箱の中で放置して、たまに思い出したときにチビチビやっています。 確かに、開栓1ヶ月後くらいにかけて飲むたびに味わいが重層的になっていくのが感じられて凄かったのですが、ここしばらくは特に変化もないし、熟成に関しては素人でとにかく劣化が怖いのでそろそろ冷蔵庫に移そうてしまおうかと悩む今日このごろ。

・兵庫県:保留

酒どころ灘を擁する兵庫県ですが、ちゃんと飲んだ銘柄が少ないので保留です。日本酒を飲み始めて半年ほどの頃に、辛口のお酒にしっかり向き合ってみようと思い、 「播州一献」の超辛口を購入して、可能な限り美味しく飲む方法を探したことがあります。 最終的に、燗をつけて(そうすることで酸味が立って飲みやすくなった)、ケーキのような甘い洋菓子と合わせる(!)のが良いという結論に至りました。 甘いお酒に甘いお菓子だと、お酒の甘さが負けてしまうのでダメなのですが、一片の甘味もない超辛口であれば、スイーツの甘味とのコントラストで面白くなるので僕は結構イケると思うんですけど、どうですかね…

子供の頃は近所のスーパーに置いてあった白鶴の缶甘酒が好きだったのですが、 あるとき某キョロちゃんの製菓会社製のものに置き換わってしまい、 それがあまり口に合わなかった(飲めなかった訳ではないのだけれど、砂糖たっぷりで不自然に甘い気がしたから。白鶴のは砂糖不添加でやさしい甘さだった)ので飲まなくなってしまいました。

・奈良県:風の森 秋津穂657(御所市)

風の森は5種類くらい飲みましたが、ベーシックな秋津穂657がいちばん好みです。とにかくフレッシュで飲みやすい。夏に冷蔵庫でキンキンに冷やして飲むと最高ですが、 意外と度数高いので飲みすぎると酔います。精米歩合の低いやつもいずれ飲んでみたいです。最近地元に取扱店ができたらしいので、帰省してからお世話になろうと思っています。

あとは「みむろ杉」が美味しいらしいので飲んでみたい。

・和歌山県:保留

手に入りにくいと思われる「龍神丸」は運よく買って飲めました。 和歌山のお酒はこれしか知らないので、オススメ選びは有名な「紀土」「黒牛」なども飲んでみてからかな、というところ。

中国・四国地方

この辺になると東京にいるとなかなか手に入らない銘柄も多いです…

・鳥取県:千代むすび 鬼太郎純米吟醸(境港市)

山陰を旅行中に飲みました。濃厚だけどベタつかない絶妙なバランスがよかったです。

・島根県:保留

人気銘柄の「王祿」はちょっと玄人向けかもしれない… このほか、名馬シンボリルドルフにあやかった「七冠馬」という銘柄も飲みました。競馬(とそれを元ネタにしたゲーム)が流行っているので、オタクへの贈答品としてピッタリかもしれません。

・岡山県:極聖 純米吟醸雄町米カップ(岡山市)

先述の通り「オマチスト」なので(「雄町米」の説明はこちら)雄町で作られたお酒を好んで買って飲んでいるのですが、 「雄町らしい味」を言葉にするのはなかなか難しいものだと思っていました。しかし、雄町の本場、岡山の駅ビルで購入したなんでもなさそうなこのカップ酒が、僕の思う「雄町らしさ」を凝縮したような味だったので、飲みながら静かに感動しました。 岡山旅行のお供にぜひ。

「多賀治」「御前酒」も美味しいです。

・広島県:賀茂金秀 特別純米(東広島市)

賀茂金秀、とても良い。大好き。何を飲んでも美味しいけれど、緑のラベルの特別純米がコスパ抜群ですね。先日東広島に行く機会があって、現地のスーパーの酒売り場を覗いてみるなどしたのですが、まったく見かけませんでした。 現地でも販売店は限られているようです。

・山口県:獺祭 等外35(岩国市)

上質な米をとにかく磨きまくって造る「獺祭」。当然値段も高くなるので貧乏学生にはなかなか手が届かないのですが、等外米を使った限定品は、値段が抑えられていながらも、 定番商品同様の芳しい吟醸香と上品な口当たりを楽しめる(と言われている)のでコスパ抜群で素晴らしかったです。 ただ入手が難しいのが難点。お金がある人は定番を買えば良いと思います(僕はないので飲んだことないです)

モスバーガーの「獺祭シェイク」は通年販売されるべき。

このほか「東洋美人」や「天美」も美味しいです。

・徳島県:三芳菊 WILD-SIDE袋吊り雫酒(三好市阿波池田)

おそらく日本一アヴァンギャルドな銘柄(褒めています)。ラベルを見るのが楽しい。5種類ほど飲みました(全部「ジャケ買い」です)が、好みがまっぷたつに別れそうなものばかりでした。 これも最早日本酒というよりは「三芳菊」という飲料と言ったほうが良いかもしれない…「WILD-SIDE袋吊り雫酒」はとりあえず甘くて飲みやすいので「三芳菊入門」に最適と思われます。 白ワイン好きな人とかはすんなりと受け入れそう。

・香川県:保留

香川のお酒はちゃんと飲んだことがないので保留です。試飲させてもらった「讃岐くらうでぃ」はこれまで飲んだ濁りの中でベストの美味しさでした。オリーブ酵母を用いたお酒があるらしく気になっています。「悦凱陣」も飲んでみたいですがちょっと高くて…

・愛媛県:保留

こちらも保留です。日本酒にハマるずっと前に四国を旅行していて「山丹正宗」のカップ酒を飲んだことがあります。味はちゃんと覚えておらず…

・高知県:亀泉 CEL-24(土佐市)

ワイングラスを購入した直後に、酒屋の店主さんに「グラスで飲むと美味しいお酒ってありますか」と訊いたところ薦められたもの。 度数14度のパイナップルジュース。高知酵母(CEL-24)はお米をパイナップルに変えてくれるらしい…高知といえば「酔鯨」など辛口が多いイメージですが、こういうお酒があるのも面白い。

九州・沖縄地方

どの県も1,2種類しか飲めていないので、オススメというよりは「飲んだことがあるお酒紹介」としたほうが適切かもしれません…

・福岡県:三井の寿 純米吟醸山田錦(大刀洗町)

蔵元の前職はアイスクリームのハーゲンダッツの社員だそうです。それと関係あるかはわかりませんが、甘くて美味しかったです(ラインナップには超辛口もありますが)。

「田中六五」は前から気になっているので飲んでみたいです。

・佐賀県:七田 純米(小城市)

佐賀のお酒で飲んだことがあるのは今のところこれだけ。日本酒にハマって2ヶ月くらいしてまあまあ慣れてきた頃に、当時通いまくっていた池袋東武の地下によく揃っていた銘柄だったので、思い立って安めのやつを選んで買ってみました。 豪快なキレ味が印象に残っています。公式サイトが親切で、それぞれのラベルについて「合う料理」まで教えてくれるのもありがたい。

佐賀は実は酒どころのようで、他にも美味しいお酒がいっぱいあるとのこと。 「光栄菊」「天吹」「鍋島」「東一」「竹の園」(「おまち売りの少女」というラベルが気になっている)は飲んでみたいです。

・長崎県:よこやま純米吟醸Silver生 山田錦(壱岐市)

焼酎で知られる離島・壱岐島で作られる日本酒。ピュアな甘さがよかったです。

ラベルに惹かれるものがあるので「飛鸞」を飲んでみたいです。

・熊本県:美少年 劍門(菊池市)

銘柄名のインパクトが抜群。銀座にある熊本のアンテナショップで偶然買えました。首都圏の酒屋で目にしたことは一度もありません(現地には普通にあるらしい)。熊本酵母の特徴が出ているからなのか甘味が強く、でもしっかりした味わいで飲み応えがありました。

「花の香」の飲み納めしておきたいけど間に合うか…?

・大分県:ちえびじん純米吟醸 生熟 八反錦(杵築市)

このあたりから南は日本酒よりは焼酎を飲むので、酒蔵も少なくなり、選択肢も減ります。 東京で買える大分のお酒は「ちえびじん」以外には思いつかない…。秋の限定酒を飲みましたが芳醇で良かったです。 色々飲んでみるなら現地に行かなきゃですね。

・宮崎県:千徳 純米酒(延岡市)

完全に焼酎文化圏。宮崎の日本酒蔵はわずか2つのようですが、そのうちひとつの「千徳」は東京でもたまに見かけるので買えました。 燗をつけたら甘味が立って美味しかったです。

・鹿児島県:天賦 純米吟醸(日置市)

最近(21世紀以降)になって焼酎を造っていた蔵が日本酒造りも始めたことで誕生した鹿児島唯一の日本酒蔵のお酒。焼酎みたいなスッキリした酒質かと思いきや、ガッツリ甘くて驚きました(山形の十四代の蔵から技術指導を受けたらしい)。 宮崎も鹿児島も、甘い日本酒をアテに焼酎を飲んでいるのだろうか…?

ちなみに、焼酎に関しては芋のお湯割りが好きです。銘柄は、以前の九州旅行で出会った鹿児島の「佐藤」の黒が好きで、部屋に置いています。 最近まで有楽町に「住吉酒販」という博多に本店を置く酒屋が出店していて、そこに行けばいつでも佐藤が定価で山積みにされていたのですが、先日撤退してしまいた。残念…

・沖縄県:黎明本醸造(うるま市)

沖縄唯一にして日本最南端の蔵のお酒。本土との気候の違いを技術力(タンクの周りに冷水パイプを張り巡らせるなど)で乗り越えて造っているようで、熱意のこもり具合でも日本一かもしれません。 やや苦味が強いかもしれません。冷やして飲むのが美味しいかと。有楽町の沖縄アンテナショップで買えました。

おわりに

「保留」とした県がかなり多くなってしまい、申し訳ない限りです。 これからもさらに色んな銘柄を飲んで知識を広めていくつもり、と言いたいところですが、来年から故郷(ど田舎)に戻ることにしたため、遠方の地域の銘柄については、メジャーなものでなければ手に入りにくい環境に身を置くことになります(通販とかはあるけれど…)。 中部地方以外のお酒を飲んだり買ったりできる機会は、旅行や出張時のお楽しみということで限られてしまうことになりそうです。 一方で、地元以外では手に入りにくい銘柄や、地元限定で流通するラベルに触れられる機会は増えるだろうと期待しているので、Uターンをきっかけに故郷の酒への見聞を深めて、このホームページなんかでも発信していけたらと思っています。

最後までお読みくださりありがとうございました。皆さんのおすすめなどもありましたら是非教えてください。(2021年12月)